都市伝説。

最近、かなり暑くなってきました。
しかしながら天候がめちゃくちゃです。

カンカンに晴れているかと思えば、

どしゃぶりになってみたり、

かと思えばまた暑くなったり。


最近の夜は、雨が多いです。

夏の夜に雨が降ると、なぜかどこからか、怪談話がはじまります。

まさに夏の風物詩です。

怪談話と言っても、いくつかの種類に分類されます。


体験談や、幽霊話、近年よく耳にするのが、

「都市伝説」。

古くは、口裂け女にはじまり、人面犬、人肉饅頭などなど。

この手の話の特徴は、本当か嘘かが、わかりづらいという事。
そしてお決まりのフレーズ、「友人の友人から聞いた話なんだけど…」と、発信源が定かで無いという点。

ゆえに、怖いんですが。

口裂け女に関しては、妖怪として話される場合も多く、

水木しげる先生の妖怪大図鑑でも、その姿を拝見する事が出来ます。


いわば、「妖怪都市伝説」です。
得体が知れない者は、なにかと怖いものです。


前置きはここまでとして。

＊ここからは、この手の話が苦手な方は、読む事を控えてください。

僕の周りでも最近、こんな「都市伝説」を耳にします。。。。



これは、友人の友人から聞いた話なんですが……。
数ヶ月前、DJをしている知人がイベントを主催したそうなんです。
古びたビルの4階で行われたイベントは、

夜から朝にかけて行われ、たくさんの人でにぎわったそうです。

人が集まる場所には、霊魂があつまりやすい…。

なんて話を聞いたことがある人は少なからず、いると思います。


そうです。
この日、一番盛り上がって、人がたくさん来た時間帯に……。






来てたんです。






招かれざる客が。







１人。






誰も呼んでいないはずの……

誰のゲストにも名前の無いお客さんが……

１人……。

黒髪にサングラスをかけ、小豆色の服を着た男性が、フロアーで踊っていたんです。

その時は、みんな盛り上がっていましたし、

まさかフロアの真ん中にいて、そんな事考えもしないでしょう。


彼は、どこからともなく現れ、そしてまたどこへでもなく、いなくなってしまうんです。



その事に気がついたのは、イベントが終わった翌日の精算の時でした。
入場者数とチケットの数が合わないんです。



1人分。



数え間違いだと思い、何度も何度も数えるDJ達。
しかし、何度やっても数字が合いません。

その時、DJのG君が言った言葉に、みんなは凍りつきます。




「もしかして………ミタライくん来てたとか……」



みんなは、顔を合わせ黙って早々と精算を済ませたそうです。





ミタライくん………。

それは、自分が死んでいる事に気づかず、

生きていると思って、町を徘徊していると言われる幽霊です。


人が多い場所を好み、明るく話かけてきます。
この時に、決して目を見たらたらイケナイと言いわれてます。



もし目が合うと……。


取り憑かれてしまうからです…。


一度取り憑かれると、

２、３日は立ち直れないらしく、

じわじわと肉体と精神、

そして財布の中身を、むしばんでゆくそうです。

気付いた時には、何に対しても、２人分お金を払う癖がついてしまうとかで……。



もし取り憑かれてしまったら

アゲハと言う名前のBARに行ってください、

おのずと離れていきます。




そして彼は、

そのBARの中で、

当たり前のように、

バーカウンターの中をうろうろしたり、

自分の部屋のようにくつろいで、勝手にビールを飲んだりします。


しかし店員や、まわりの人は何も言いません。

それは……





彼には、







足が無いからです……。






そう。




彼は、自分の家に帰る足が無いんです。


だから、まわりの人たちは、むやみに彼に話しかけず、話しに深入りしません。
もし面白がって、話を広げようものなら、

確実に、

あなたが帰る車や、

タクシーの後部座席に、

彼は座っているでしょう。

あなたが、足になってしまうんです。




だから彼を見つけてしまっても、見たらイケナイんです。





見たらイケナイ。。。

だから、

ミタライくんなんです。

中には、

愛称で

幽くんと呼ぶ人もいるみたいです。



彼は、すでに死んでいる（オワッテル）のに、

まだ生きている（イケてる）と勘違いして、

町を徘徊しつづけています。



この話を、

信じるか、

信じないかは、

別として。

彼は、常に獲物を狙っています。。。。。

なにはともあれ、

今週末は、

米の山で、

待ってます。。。